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交通事故については、日弁連リーガル・アクセス・センターの「弁護士保険における弁護士費用の保険金支払基準」に準じた以下の弁護士費用が必要となります。
弁護士費用計算の基礎となる経済的利益とは、事前提示があった場合には、増額部分をいい、事前提示がなかった場合には、自賠責保険により支払が予定される部分を控除した額をいいます。
着手金及び報酬金は、下記に定めのあるものを除き、原則として、経済的利益の額を基準として、それぞれ次のとおり算定します。ただし、報酬金については、事件の難易によって増減があります。
経済的利益の額 | 着手金(消費税別) | 報酬金(消費税別) |
---|---|---|
300万円以下の部分 | 8% | 16% |
300万円を越え3000万円以下の部分 | 5% | 10% |
3000万円を越え3億円以下の部分 | 3% | 6% |
3億円を越える部分 | 2% | 4% |
着手金は、10万円(消費税別)を最低額とします。
着手時に請求額が確定しない場合には、当初の着手金を10万円(消費税別)とした上で、請求額が確定した後、追加着手金を請求することがあります。
事件の処理を終わるとき、確保できた経済的利益の額を基準に計算した着手金に、支払済みの着手金が不足する場合は、報酬金の支払時に不足分を精算します。
異議申立てを行う場合は、着手金を1/4加算します。
交渉から調停・訴訟に移行する場合は、着手金を1/4加算します。
調停から訴訟に移行する場合は、着手金を1/4加算します。
簡易な自賠責保険の請求をした場合、及び、事前提示がないので着手金の計算から控除した自賠責保険に相当する額の支払があった場合、150万円までは3万円(消費税別)、150万円以上は2%(消費税別)の手数料が必要です。
ただし、異議申立てを行う等、争いがあった場合は、上記【2】の報酬金の基準によります。
日当は、原則として、往復30分あたり5000円(消費税別)とします。
弁護士費用、3つの疑問 - 原総合法律事務所の場合
1回当たり30分が目安ですが、それを多少超えても無料で対応しています。
当事務所では、着手金も加害者側からの支払があったときの精算とすることができますので、お気軽にご相談ください(別途、報酬金が発生します。)。
弁護士が受任することによる増額分で、弁護士費用はまかなえます。
最近、交通事故の被害者による、「弁護士特約」や「権利保護保険」の利用が増えていると耳にします。
「弁護士特約」「権利保護保険」(保険会社により名称は異なります)とは、弁護士費用(着手金・報酬・実費)が保険から出るというものです。弁護士特約は自動車保険の特約として付けることができるものなので、自分の保険を確認することになります。
弁護士特約がついていると、簡単に言えば、「タダ」(手出しなし)で弁護士を利用できることになります(※条件や上限金額はあります)。被害者側でも「タダ」(手出しなし)で弁護士を利用できることになるとは、どういう意味でしょうか。
交通事故に遭ったとします。
加害者側には「示談代行」という制度があり、保険会社が示談交渉を代行してくれて、裁判になっても保険会社の選んだ弁護士がしてくれます。でも、被害者側には「示談代行」はありません。自分で保険会社と話をして、手続きをしなければならず、自分でできなければ自費で弁護士をつけないといけません。
事故に遭って、治療・家事育児・仕事などで被害者の方が大変な状態なのに、被害者は自分でしないといけない。専門的なことは分からないし、精神的にも落ち込んでいるところに、プロである保険会社と交渉するのは、大きな負担です。
そのようなときに、弁護士特約があれば、費用を気にせずに弁護士に頼んでしまえるわけです。
弁護士に委任すれば、精神的・事務的なわずらわしさを減らすほかに、受け取ることができる賠償額が増えることが期待できます。保険会社は自社の基準で賠償金額を決めてしまいますが、裁判になれば認められる賠償額より少ないのがほとんどです。
そのため、弁護士が入って交渉したり、裁判をしたりすることで賠償金が増えることになるのです。重大な事故(重い障害が残ったり、入院期間が長かったり)ほど、その差は大きくなります。
後遺障害の等級や過失割合などの根本的な点で争いがない場合でも、金額は変わります。特に争いもなく、短期間の話し合いで済んだ事案でも、賠償額が1.5倍、2倍になった例があります。後遺障害が重い事案で、特に争いがないのに1000万円以上金額が変わった例もあります。
このように事実関係(信号が青だったかなど)に争いがなくても、弁護士が入ると賠償金額が大きく変わることがあります。
弁護士特約が使えれば、「弁護士費用を差し引くと赤字になるのではないか」ということは考えずに依頼することができます。弁護士特約では相談料も保険から出ることが多いので、弁護士特約が使えるのであれば、積極的に使うのがお勧めです。