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損保会社からの提示額の計算書を見てみると、損保会社によって、書式が決まっていて、読みやすいものとか、読みにくいものとかいろいろです(内容ではありません。文字の大きさとかです。)。
計算の根拠を書き込もうとすると、どうしても文字数が多くなります。特に、弁護士が被害者側の代理人になると、理由付けを詳しく書こうとするようで、その傾向が強くなります。一方、弁護士が代理人につく前の、被害者本人に渡された計算書を見ると、理由はごく簡単にしか書いてありません。
その理由を書き込む欄の狭いものだと、読みづらくなるのは否めません。
例えば、A3の書式を使う損保会社の計算書は、枠が大きいので、読みやすいのですが、無理やりA4の用紙1枚に書き込もうとすると、文字が小さくて、読みづらくなります。A4を使うにしても、理由は別紙を使うとか、工夫をして欲しいものです。
その上で、今日の本来の話題なのですが、読みやすさの問題とは別に、ときどきですが、分かりにくい計算書があります。
例えば、後遺障害が事前認定されていて、傷害分について任意の基準が自賠責の額を下回るような場合です。傷害分を小計して、その額が自賠責の額を下回るので、自賠責の額を採用すると結論付け、その後に後遺障害分を小計し、合算してあればよく分かります。ところが、任意の基準の傷害分と後遺障害分を合算した後に、傷害分の任意基準と自賠責の差額を調整するような書き方がしてあると、戸惑ってしまいます(ここ、文章で書くと分かりづらいですよね。現物を見れば、分かってもらえるのですが、さすがに、どの損保会社か特定されそうなので…。)。
また、後遺障害分を自賠責の額に合わせるために、逸失利益に調整額という訳の分からない加算をしている例もありました。ここも、素直に、任意基準で後遺障害分を小計し、それが自賠責の額を下回るから自賠責の額を採用すると書いてくれれば、分かりやすいのですが。
ひどいのになると、傷害分だけ項目ごとの額をあげ、後遺障害分の枠がなく、合計欄の備考に後遺障害分○○○万円を加えると書いているのもありました。
損保会社同士で、計算書の書き方の情報交換とかしないのでしょうね。