医師の意見の証拠化

医学論が問題となる事件もかなりあります。
原総合法律事務所の場合は、もともと医療事故を多く扱っていたので、医学論が問題となる事件が比較的多いのではと思います。

そういった医学面の立証は、できる限り、文献（教科書や論文等）で行うようにしていますが、文献だけではよく分からないこともあります。
そこで、主治医や協力医の意見を証拠として提出する必要がある事件も、割合は多くはありませんが、確かにあります。

意見書を書いていただければ、もちろんそれがいいのですが、医師も忙しいので、意見書をお願いしても、時間がないと言われたり、何か月もかかったりということがあります。
特に、意見書を書いていただけるような医師は、忙しい方が多いという印象です。

そこで、面談したり、あるいは電話で聞いたりした内容を弁護士がまとめ、録取書として証拠にする場合もあります。もちろん、医師に内容を確認してもらい、必要な修正は入れてもらいます。
それでも、一から意見書を書くことに比べれば、医師の負担は軽くなるのだろうと思います。

とはいっても、その録取書に大幅に加筆・修正して仕上がってきて、結局、一から書くのと同じだったのかなあと思うこともあるのですが。