損保会社は時効を主張（援用）するのか

消滅時効のことをいろいろ書いてきましたが、では自動車保険（任意保険）の損保会社が被害者に対して時効を主張（援用）するのかというと、そういうことはないとされているようです。

確かに、原総合法律事務所で、既に3年を過ぎて依頼を受けたケースでも、損保会社は、時効を主張（援用）することなく、和解に応じ、支払をしてきました。

契約者から保険料を支払ってもらっている損保会社としては、時効になったからといって、それだけの理由で支払わないとは言えないのだと思います。

だからといって、時効を気にしなくていいとは言えないわけで、やはり、被害者側弁護士としては、時効を止める手立てを打つことになります。

ちなみに、この時効を主張することを民法では「援用」といいます。
時効の援用がなければ、裁判でも、時効を理由に請求を棄却することはありません。