同僚災害－使える保険、使えない保険

週末ですし、ちょっと細かいのですが、先日、実際に相談を受けたテーマを。

例えば、会社で荷物の積み卸しをしていたとき、運転者の不注意で作業員に接触し、転倒させてしまったような場合です。
同僚災害、同僚者災害、同僚者間災害といいます。

自賠責保険は使えます。

でも、自動車保険（任意保険）は使えません。自動車保険の約款で、同僚の業務中の事故は、免責と書かれています。
業務中に同僚が事故に逢うことはあり得ることで、そのために労災保険があるのだから、労災保険で対応すべきというのが理由です。

そして、実際、労災保険は使えます。

とはいっても、自賠責保険で賠償される額は限られていますし、労災保険では、慰謝料の補償がありません。
そうすると、足りない分は、運転者本人や使用者に直接請求するほかありません。
ただ、今もその会社に勤めていると、同僚や会社に請求することはためらわれます。先日の相談の方は、既にその会社を辞めていたので、そういうためらいはなかったのですが。

ちなみに、そういう場合に備えて、事業主としては、従業員のための傷害保険に入ったり、労災保険の上乗せ保険に入ったりすべきだとされています。