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新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態制限により、長崎の飲食店においては、休業要請や外出自粛の影響から、売り上げが減少し厳しい経営状況に立たされているところも多いものと思われます(なお、長崎県においては、2020年5月7日時点で、遊興施設等をのぞき、休業要請は終了し、食事提供施設の営業時間短縮要請も終了しています。)。
このような情勢の中、経営者としては、公的助成を最大限活用するべきなのはもちろん、場合によっては、クラウドファンディングの活用を検討してもよいかもしれません。
クラウドファンディングとは、インターネット経由で不特定多数の一般消費者や企業に財源の提供や協力を求め資金調達を試みるもので、銀行などからの借入とは違い、集めた資金を返済する必要はありません。
資金調達が成功した折には、集めた資金で開発した「商品・サービス」、もしくは、感謝状・氏名の掲載など、出資者に対して、何らかのリターン(返礼品)を返すことが通常です。
出資者に対するリターンの内容によって、①投資型、②寄付型、③購入型の3つの仕組みに分類されます。
①「投資型」とは、リターンとして、収益の一部を出資者に分配するケースですが、金融商品取引法上の規制(第一種ないし第二種少額電子募集取扱業者の登録が必要)が課されるためほとんど利用されていません。
②「寄付型」では、資金調達が達成された場合も、金銭的なリターンがなく、感謝状や氏名の掲載などが行われています。
③「購入型」とは、資金調達が達成された場合、集まった資金で開発した商品・サービスを出資者にリターンする仕組みです。
そうすると、新型コロナウイルスの影響で売上が減少している飲食店としては、②「寄付型」ないし③「購入型」の仕組みを利用することとなります。
このようなケースでのクラウドファンディングは、現在、既に多数行われており、全国的にも、飲食店やライブハウス、美容室等において、クラウドファンディングを利用し、資金調達が成功している例は多く見られます。
実際の出資者は、店舗の常連客や施設利用者が多く、心情的にはリターン(見返り)のためではなく、純粋に資金援助の目的で出資しているようです。
※2020年5月現在、大手クラウドファンディングサイトである「CAMPFIRE」では、「新型コロナウィルスサポートプログラム」として、資金調達達成時に支払う手数料が、通常17%のところを、5%で利用できるようです(詳しい適用条件についてはリンク先にてご確認ください)。