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切り捨てられる中心性頚髄損傷

以前も書きましたが、「中心性頚髄損傷」のワードで検索すると、原総合法律事務所のHPの記事が上位に上がってきます(→こちら)。今、試してみたら、2位でした。

実際、何人かの中心性頚髄損傷の方の依頼を受けましたが、14級9号(局部に神経症状を残すもの)に異議申立てして7級4号(神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの)になった方もいました(→こちら)。

一方で、14級9号の事前認定に異議を申し立てたけれど、14級9号のままだったという方もいます。
しかし、14級9号のままだった方でも、実際には上肢の運動障害が重く、労災では7級の認定を受けている方がいました。

どこが違うかというと、MRIで髄内輝度変化の所見があるかないかというのが決定的です。
調査事務所は、MRIの所見がなければ、むち打ち損傷として14級、MRIの所見があれば、中心頚髄損傷としてより高い等級に認定しています。
これに対し、労災では、担当の医師が被災者を直接診察し、MRIの所見がなくても、その症状から中心性頚髄損傷と認定することが普通に行われています。
結局、調査事務所には医師がいないので、検査結果を見て判断できるMRI所見だけを問題としているのです。

でも、中心性頚髄損傷であれば、必ずMRI所見があるというわけではありません。
調査事務所では、MRI所見がない中心頚髄損傷が切り捨てられてしまいます。