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損害保険リサーチ会社(調査会社)の調査の正確性

最近、相次いで、損害保険リサーチ会社(調査会社)が事故状況の調査に入ってきたケースが続きました。

そもそも、調査会社がどういうものか知られていませんが、建前としては、損保会社からは独立した会社で、事故状況などを調査するところです。
損保会社は、第三者機関が調査した結果だといって、調査会社の報告書に基づいて、過失相殺率を主張したりします。

しかし、調査会社は、損保会社が出資している会社です。
損保会社が出資していない調査会社もあるように言われていますが、そうだとしても、調査費用は、損保会社が支払っているはずです。
そうすると、やはり損保会社寄りの調査しかしないのではないかという疑いは拭えません。

もっとも、加害者側・被害者側双方が自動車保険(任意保険)に入っている場合は、過失相殺率にしたがって双方の損保会社が支払をするので、どちらかに偏るともいえないのでないかという気もします。

そんなわけで、調査会社の調査については、何となく信用できないなあといった程度の印象で捉えていたのですが、先日、調査会社の調査には、実は、もっと初歩的な問題があることを痛感しました。

調査会社の担当者は、双方に面談して、双方の言い分をまとめ、図面を作ります。
ところが、その面談のときに話した内容が、不正確にまとめられていることがあったのです。
その被害者の面談には、代理人弁護士として立ち会いました。その被害者が話したこと、しかも、その点は重要だとして強調していたことが、違う内容で、被害者からの聴取内容としてまとめてあったのです。
幸い、そのときは、弁護士が立ち会っていて、弁護士が被害者の話したことをメモしていたので、その誤りを指摘することができました。しかし、立ち会う者がいなければ、誤った報告書の内容を前提として過失相殺率を考えなければいけなかったのかと思うと、ぞっとしました。