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ホーム法律の話(ブログ)交通事故よく問題となる傷病名から(医学的基礎) > 膝のけが-前十字靱帯損傷

膝のけが-前十字靱帯損傷

膝のけがによる後遺障害として、動揺関節(膝の不安定性)についてふれたことがありました(→こちら 1 2 3 4 5 6

動揺関節を残す膝のけがの代表が、前十字靱帯損傷(ぜんじゅうじじんたいそんしょう)です。
原総合法律事務所でも、何回も扱ったことがあるけがです。

まず、その意味から。

前提として、靱帯(じんたい)とは何かを確認しておきます。

靱帯とは、骨と骨をつなぐ束又は帯状の物で、強い繊維でできています。
関節において、骨と骨が離れてしまわないようにつなぎ、また、おかしな方向に動かないように制限する役目を果たします。

膝には、この靱帯が4つあります。
膝関節の内側に内側側副靭帯、外側に外側側副靭帯があり、中心には、十字に交差する前十字靱帯と後十字靱帯があります(→こちら)。十字に交差するので十字靱帯、その前にある方が前十字靱帯で、後ろにある方が後十字靱帯です。

それぞれの靱帯が、膝がおかしな方向に動かないように制限しているのですが、その限度を超えて膝が動くと、靱帯が損傷を受けます。
外側へそらす力が働くと(外反強制といいます。)、内側側副靱帯が損傷を受け、内側へそらす力が働くと(内反強制といいます。)、外側側副靱帯が損傷を受けます。
すねを前方へ引き出す力が働くと、前十字靱帯が損傷を受け(→こんな感じです。)、すねを後方へ引き出す力が働くと、後十字靱帯が損傷を受けます。

これからテーマにする前十字靱帯損傷は、膝関節に前方引出し力が加わったときに起こります。
例えば、ジャンプからの着地、急停止、急な方向転換、ジャンプの踏切時などで起こることが多いとされています。
交通事故の場合は、単車に乗っていて事故に逢い、足をついたときに、前十字靱帯損傷を発症する例を何度か扱いました。