後遺障害分を除いた和解

示談（和解）後の追加請求が認められるのは例外的な場合なのですが、示談（和解）時に追加請求を前提としていた場合には、もちろん追加請求も認められます。

例えば、後遺障害分を除いて、症状固定までの損害について、先に示談（和解）するようなことは、ときどき経験します。

症状固定してから、自賠責損害調査事務所の後遺障害の認定が出るまでの時間は、普通はそれほど長くないので、後遺障害の等級が決まるのを待って、まとめて示談（和解）することがほとんどではあります。

しかし、症状固定してから後遺障害の等級が決まるまでに時間がかかるような場合は、後遺障害分を除いた部分を先に示談（和解）することもあります。
難しい後遺障害だと、自賠責損害調査事務所の判断が出るまでに数か月を要するという場合もあります。
また、いったん出た自賠責損害調査事務所の判断に納得できず、異議申立てをするような場合、その結果が出るまでには、当然、時間がかかります。
そういった場合で、先に後遺障害分を除いた額の支払を受けたいときなどに、後遺障害分を除いて示談（和解）するメリットがあります。

そういう場合は、示談（和解）時に取り交わす書面に、「後遺障害分を除く」などと書いておきます。