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ホーム法律の話(ブログ)交通事故よく問題となる傷病名から(医学的基礎) > CRPS(RSD)の後遺障害認定基準

CRPS(RSD)の後遺障害認定基準

前回の判定指標によって、医学的にCRPS(RSD)と診断されたからといって、当然に後遺障害の等級が高くなるというものではありません。

調査事務所の認定は、労災保険の認定基準にならっているので、労災保険の認定基準にあてはまるかが問題となります。
労災保険の認定基準では、RSDについて、
1 関節拘縮
2 骨の萎縮
3 皮膚の変化(皮膚温の変化、皮膚の萎縮)
という慢性期における主要な3つの症状が、健康な方(健側)と比べて明らかに認められる場合に限り、カウザルギーと同様の基準により、7級、9級、12級のいずれかを認定すると定めています。

そこで、自賠責調査事務所でも、次のような点を調べています。
1 関節拘縮について、関節の可動域制限を調べます。
2 骨の萎縮について、X線、MRIによりその有無・程度を確認します。
3 皮膚の変化については、サーモグラフィー、発汗テスト等の検査結果を確認し、健側と並べて撮影した皮膚のカラー写真を確認します。
これらすべてを総合的に評価して、等級を決めるという扱いです。

これは、かなりハードルの高い認定基準で、これでは、CRPS(RSD)と診断されても、なかなか高い等級で認定されることはありません。
そこで、その後遺障害の等級の認定が、裁判で争われることも多いのです。