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事故状況の資料として、実況見分調書が重要なことを5回にわたって書いてきました。
では、最近、依頼を受けることが多くなった(→こちら)物損事故の場合はどうかというと、実況見分調書は作られません。
代わりに、物件事故報告書というものが作られます。
そこでは、本当に簡単な概略だけにとどまるものですが、事故状況が図示されています。実況見分調書のように、計測されているわけではありませんが、事故のときの位置関係などが書かれています。
それでも、事故直後に、警察が当事者の話しと現場の状況をもとにまとめたものですから、有力な資料になります。
この物件事故報告書は、実況見分調書が検察庁に保管されているのとは違って、警察署に保管されています。
そして、そのコピーを入手するには、弁護士会を通じた照会手続をとる必要があります。実況見分調書のように、弁護士会を通さずに入手する方法はありません。
しかも、警察署によっては、弁護士会を通じた照会を拒否するところもあるようです。原総合法律事務所で扱ったケースでは、弁護士会の照会手続で、開示に応じてもらえましたが。