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過失割合の前提となる事故状況-実況見分調書

過失相殺の割合がどうなるかは、事故の状況を基準にあてはめて決めることになります。

その基準が、東京地裁民事交通訴訟研究会編『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準〔全訂4版〕』別冊判例タイムズ16号でした(→こちら)。

では、事故状況を何によって決めるかというと、警察が作った事故現場の見取図が付いた実況見分調書です。
警察が事故現場を確認することを、よく現場検証といいますが、正しくは実況見分です。
その結果をまとめたものが実況見分調書で、それには、事故現場の見取図が付いています。

もちろん、実況見分調書が常に正確であるというわけではないのですが、事故直後に、捜査のプロである警察が、当事者の立会いのもとに作ったものは、まずは正確だという前提で受けとめられます。
実際の事故状況は、実況見分調書とは違うと言っても、まず信じてはもらえません。
そうすると、警察の実況見分に立ち会う際は、できる限り記憶どおりに、正確に記録してもらうことが重要です。事実と違うと思ったときは、どんなに嫌がられても、記憶どおりに記録してもらってください。いったん、事実と違うことを認めてしまうと、それをひっくり返すことは難しいと考えるべきです(このあたりは、えん罪と同じですね。)。