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診療録を開示しない医療機関

今なら、ほとんどの病院、診療所が診療録の開示に応じてくれます。

それは、厚生労働省が、2003年9月の「診療情報の提供等に関する指針」により、患者等の求めに応じて診療記録を開示すべきことを定めたからです(→こちら)。
また、それに先立つ2002年10月に、日本医師会が「診療情報の提供に関する指針〔第2版〕」に同じ定めを置いたからです(→こちら)。

そこで、開示に難色を示す医療機関に対しては、この2つの指針を示して、医師会に相談してみるよう勧めています。

でも、例外はあるもので、ここ1年で1件だけ、指針を示し、医師会に相談してみるように勧めても、開示に応じなかった医療機関がありました。
あるいは、医療過誤の責任を追及されると勘違いしているのかもと思い、趣旨を説明してみましたがだめでした(というか、医療過誤の責任追及を考えていると言って開示を求めても、開示を拒む医療機関は、まずないのですが。)。

では、どうするかというと、その事件は、その後、訴訟になったので、裁判所に「文書送付嘱託」の申出をして、裁判所から取り寄せてもらいました。
申出書には、2つの指針を示して開示を依頼したのに拒絶されたと書いておきました。
医療機関としても、そんなことを書かれて、文書送付嘱託の申出をされるのは、不名誉なことと思うのですが。。。