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前回、物損の裁判が増えていると書きました。
物損の事件、少額だからといって、簡単な事件だというわけではありません。
難しい点は、いろいろあるのですが、今日は、特に板金の話しを。
修理工場の作業は、板金と塗装がありますが、板金というのは、車の変形を元に戻すことをいいます。
ところで、人の体の怪我に比べれば、車の体(車体)の傷など、簡単だと思いますよね。
実際、簡単なはずです。
でも、分からない。
何が分からないかというと、人の体の構造は、誰でも同じで、体のそれぞれの部分の呼び方も決まっています。
ところが、車の場合、メーカーによって、車種によって、製造時期によって、構造はいろいろですし、同じ部分の呼び方さえ違うことがあるのです。
修理の見積書を見ても、内訳として書かれている部品の名前が車のどこを指すのかが、まず、分かりません。
次に、見積書から、各部品の変形をどのようにして戻そうとしているのかを確かめないといけません。
大雑把にいえば、部品の変形を叩いたり、引っ張ったりして元に戻す方法と、部品ごと交換してしまう方法があります。もちろん、変形がひどければ、取替えるほかないわけです。
しかし、車体の骨格になっている部分は、取替えることができません。車体を固定して、変形した部分にチェーンをかけ、引っ張って元に戻すことになります。これは、かなり大がかりな難しい作業です。
このうち、どの作業をしようとしているのかを確かめないといけないのです。