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CTとMRI

前十字靱帯損傷と腱板断裂(損傷)について、MRI所見が必須ではないことを説明してきましたが、そういえば、CTとMRIについて、改めて説明すると言ったままになっていました(→こちら)。

どちらも似たような輪切りの画像があります。横断面、横断像といいます。
CTはこの横断像しかありませんが、MRIはどんな断面でも切ることができます。正面からスライスした像を冠状面、冠状断像といい、横からスライスした像を矢状面、矢状断像といいます。

でも、仕組みが違います。
CTは、実はX線を使っています。体の周りからぐるっとX線を当て、コンピュータで計算して画像を作り出します。だから、放射線被曝が問題になります。
一方、MRIは、強力な磁石の中で、水素原子核の状態から画像を作り出します。と説明されていますが、ここは、分かる必要のないところですね。被爆は問題になりませんが、検査に時間がかかるのが欠点です。

そして、重要なのが、CTとMRIでは、何が分かるのかが違うという点です。それぞれ得意なところ、不得意なところがあります。
MRIでは柔らかいものの異常が、CTでは固いものの異常が分かります。そこで、脊髄や腱、靱帯などの異常は、MRIを使います。骨折にはCTを使います。
前回、前々回に説明した前十字靱帯損傷、腱板断裂は、骨ではないので、MRIで診るわけです。そのほかにも、交通事故で争われるものでいえば、ヘルニア、中心性頚髄損傷、脊柱管狭窄症などでは、MRIが使われます。
一方、CTは、骨折のほかには、頭部外傷で脳出血がないか確認するときに使われます。CTでは、骨は白く、水は黒く、脳は灰色に見えるのですが、新しい出血は白く見えるので、一目瞭然です。