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主婦も、家族のために家事労働に従事する者として、休業損害が認められるということは、かなり知られてきていると思います。
家事労働も、他人に頼めばお金がかかるので、その分、お金を使わずにすんでいるという点で、利益を生み出していたと考えるのです。
その場合の日額ですが、女性労働者の平均賃金が基準とされます。
さらに、その中でも、女性労働者の全体の平均をとる考え方(全年齢平均賃金)と、被害者の年齢に対応する女性労働者の平均をとる考え方(年齢別平均賃金)があります。
裁判の基準をまとめたものとして、「赤い本」と「青本」というのがありますが、「赤い本」は全年齢平均賃金をとっており、「青本」は全年齢平均賃金も年齢別平均賃金もあるとしています。
実際に多いのは、全年齢平均賃金をとった判決です。家事労働は、年齢に関わることなく同じことをするという理解なのでしょうか。
ちなみに、2012年の女性労働者の全年齢平均賃金は、3,547,200円となっています。
実際には、30代から50代までは年齢別平均賃金の方が高く、20代と60代以上は全年齢平均賃金の方が高くなります。しかし、高齢になると、全年齢平均賃金は使わず、年齢別平均賃金を使うことが多いのです。