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ホーム > 法律の話(ブログ) > 交通事故 > よく問題となる傷病名から(医学的基礎) > 脳を取り巻く膜とけがの種類
原総合法律事務所では、交通事故ではあまり扱うことがないのかもしれませんが、慢性硬膜下血腫を扱ったことがあります。
そういえば、これも交通事故との関係が問題になりますが、動脈瘤の破裂によるくも膜下出血を扱ったこともありました(→こちら)。
そこで、一度、脳を取り巻き、脳を保護する膜について確かめておこうと思います。
頭蓋骨の下で、脳の表面を覆う膜は3つあります。外側から順番に硬膜、くも膜、軟膜といいます。例えば、東京都医学研・脳神経病理データベースが公開している「頭蓋内の膜」のプレゼンテーションを見てください(→こちら)。
この膜の間のどこに出血したかで、けがの種類が区別されます。
硬膜の外で、頭蓋骨との間に出血が起こった場合が硬膜外血腫です。
硬膜の下で、くも膜との間に出血した場合が、硬膜下血腫です。急性硬膜下血腫と慢性硬膜下血腫があります。ちなみに、この2つは全く違うけがです。
くも膜の下で、脳に密着した軟膜との間に血液が広がった場合が、くも膜下出血です。
ということで、慢性硬膜下血腫について、次回から考えてみます。