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実況見分調書を入手するには

では、そのように重要な実況見分調書ですが、どのようにして手に入れるかというと・・・

まず、実況見分調書がどこに保管されているかというと、それは検察庁にあります。

そこで、検察庁でコピーをとるわけですが、それには決まった手順を踏むことが必要になります。

一番よく使われているのは、弁護士会を通じての照会です。弁護士は、弁護士法23条の2によって、受任している事件について、弁護士会を通じていろんな団体に対して報告を求めることができます。そこで、検察庁に対して、事故状況の報告を求め、その回答に代えて、実況見分調書のコピーを求めるのです。

さらに、実は、直接、検察庁に対して、コピーを求めることもできます。

まず、起訴された事件については、その裁判が確定した後であれば、公判記録のコピーを求めることができます。そして、この場合は、実況見分調書にとどまらず、供述調書のコピーも入手することが可能です。

次に、不起訴で終わった事件であっても、現在の検察庁の扱いでは、直接検察庁にコピーを求めることができます。不起訴の場合、以前は、弁護士会を通じての照会が必要だったのですが、今では、弁護士会を通じることなく、直接、開示を求めることができるようになったのです。交通事故の被害者の損害を回復するために、実況見分調書が必要不可欠な証拠であることを、検察庁も正面から認めたわけです。その旨の2000年(平成12年)2月4日の法務省刑事局長通知があります(→こちら)。
そうすると、やろうと思えば、弁護士に事件を委任しなくても、直接、検察庁に開示を求めることもできるわけです。

ちなみに、先に加害者側損保会社が実況見分調書を入手している場合は、そのコピーをもらうという手もあります(実は、この方法が一番簡単だったりして。)。