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どう見ても相手方が加害者なのに、加害者側損保会社から頑なに賠償を拒絶される場合があります。
そんなことがあるのかと思われるでしょうが、最近でも、そんな相談を3件受けました。
そういった事故に共通するのは、加害者側が、多くの営業用の車を持っている会社だということです。
事故を起こし、自動車保険を使って支払をすると、その後の保険料が高くなります。1台や2台の車なら、保険料が高くなるといっても、大したことはないのでしょうが、何十台、何百台も車を持っていると、その保険料の上がり方は半端ではありません。
そこで、自分は加害者ではないと強弁する会社が出てきます。
保険契約者が、加害者ではないから賠償はしないと言い張ると、損保会社としても、支払をすることはできません。
損保会社の担当者に聞くと、「契約者の意向なので。」としか言ってくれません。あるいは、「弁護士に相談して、裁判をしてもらってください。」と言われる場合もあります。
こういうときは、淡々と裁判を進め、判決で支払を命じてもらうしかありません(裁判官の和解の勧告に応じて、和解する場合もありますが。)。
企業の社会的責任としてどうだろうと思うのですが、現実にそんな会社があるのですから仕方がありません。
ちなみに、原総合法律事務所で相談を受けた3件も、全て裁判になりました。